一次創作を続けていると、「もっと自分のペースで創作したい」「SNSでの評価に疲れてしまった」と感じる瞬間がありますよね。
近年、PixivやSNSなどから離れて、自分の世界をのびのびと表現できる“個人サイト”に注目するクリエイターが増えています。
この記事では、そんな一次創作を自由に楽しむための「個人サイト運営」の魅力と方法を、ステップごとにわかりやすく紹介します。
初心者でも簡単!一次創作の個人サイトを作るためのツールまとめ
「個人サイトを作ってみたいけれど、何から始めればいいかわからない」と感じている方も多いのではないでしょうか。
実は、一次創作サイトを立ち上げるのは思っているよりずっと簡単です。
「専門的なコードを書く」必要はなく、便利な無料サービスがたくさんあります。
初心者の方でも迷わずに作れるよう、「技術的な知識(HTML/CSSなど)がなくても作れる」 ツールをご紹介します。
創作スタイルに合わせて選びましょう。
| サービス名 | おすすめタイプ | 特徴 |
| フォレストページ+ | 小説・夢小説 | スマホで編集・閲覧がしやすい。パスワード制限や検索除けが標準装備。初心者人気No.1。 |
| do (do design) | 小説・イラスト | シンプルでお洒落なテンプレート(HTML)を借りて、テキストを流し込むだけで作れる。今、創作界隈でトレンド。 |
| Notion (ノーション) | 設定資料・Wiki | データベース機能が強力。キャラクター図鑑や複雑な世界観設定を整理して見せるのに最適。 |
| ジンドゥー | イラスト・ポートフォリオ | ドラッグ&ドロップで直感的に作れる。ビジュアル重視のデザインが得意。 |
| WordPress(ワードプレス) オススメ | 本格派・こだわりたい人 | 自由度は無限大だが、設定が少し難しい。将来的に収益化や安定した個人サイトを目指すならコレ。 |
WordPress(ワードプレス)で個人サイトを作る6つの流れ
ワードプレスは、少し設定が難しい場面もありますが、「フォレストページ」などのサービスと違い、「誰にも削除されない、完全に自分の資産となるサイト」が作れます。
また、デザインや機能の自由度が段違いに高いのも魅力です。
初心者の方でも迷わないよう、サーバー契約から公開までの手順を解説します。
流れ①: レンタルサーバーを契約する(土地と住所)
昔は難しかったのですが、今は「WordPress クイックスタート」のような機能があるサーバーを選べば、契約と同時にWordPressの設置まで全自動で終わります。
おすすめは以下の2社です(どちらも国内大手で安心です)。
- ConoHa WING(コノハウィング):管理画面がシンプルで見やすい。表示速度が速い。
- エックスサーバー:老舗の安定感。困った時の解説記事がネット上に一番多い。
契約画面で「WordPressかんたんセットアップ」を利用するを選択し、以下の情報を入力して申し込みます。
- ドメイン名: サイトのURLになります(例:
my-novel-world.com)。 - サイト名: 後で変えられるので仮でOK。
- ユーザー名・パスワード: WordPressにログインするために必要です。
費用は、初期費用無料で、月額1,000円弱くらいが相場です。
流れ②: テーマ(デザイン)を決める
ワードプレスのサーバー手続きが完了し、数時間〜半日ほど待つとサイトが表示されるようになります。
まずは「見た目」を決めましょう。
一次創作の個人サイトにおすすめのテーマは以下の通りです。
1. EASEL(イーゼル) ※イチオシ
- 特徴: 同人・創作サイト専用に作られた無料テーマ。
- おすすめ理由: 小説の「縦書き表示」や「ルビ(ふりがな)」、登場人物紹介ページ、作品一覧ページなどが最初から美しく作れます。検索除け機能も標準装備。
2. Cocoon(コクーン)
- 特徴: 高機能な無料テーマの定番。
- おすすめ理由: ネット上に解説が山ほどあるので、カスタマイズに困りません。シンプルなのでどんなジャンルにも合います。
3. SWELL(スウェル)
- 特徴: 有料テーマ(約17,600円)。
- おすすめ理由: HTML/CSSが分からなくても、マウス操作だけでプロ並みのサイトが作れます。予算があるなら1番のオススメです。
流れ③: 作品管理の準備(カテゴリーと固定ページ)
WordPressには「投稿」と「固定ページ」の2種類があります。
これを使い分けるのがコツです。
- 作品は「投稿」で作る
- 「小説」「イラスト」「日記」などのカテゴリーを作ります。
- 作品を一つずつ投稿していきます。
- AboutやLinkは「固定ページ」で作る
- 「はじめに」「サイトマップ」「拍手/リンク」など、常に置いておくページは固定ページで作ります。
流れ④: 必要なプラグインを入れる
スマホでいう「アプリ」のようなものです。
創作サイト運営に必要なものをワードプレスにインストールしましょう。
(管理画面の「プラグイン」→「新規追加」から検索して入れます)
| プラグイン名 | 用途 |
| SiteGuard WP Plugin | セキュリティ強化。 不正アクセスを防ぎます。必須。 |
| UpdraftPlus | バックアップ。 何かあった時にサイトを復元できます。 |
| Contact Form 7 | メールフォーム。 感想やお仕事依頼の窓口に使います。 |
| XO Security | ログインページの変更などができ、SiteGuardと併用または代替として人気。 |
| WP Multibyte Patch | 日本語の不具合を直す公式プラグイン。 |
流れ⑤: 検索避けの設定(必要な場合)
一次創作サイトで「検索エンジンに載せたくない(ひっそり運営したい)」場合は、必ずこの設定をしてください。
- 管理画面の 「設定」 → 「表示設定」 をクリック。
- 「検索エンジンがサイトをインデックスしないようにする」 にチェックを入れる。
- 「変更を保存」をクリック。
これでGoogleなどの検索結果に出てこなくなります。
流れ⑥: 最初の作品を掲載する
ここまで出来たら、あとは作品を載せるだけです!
- 小説の場合: 「投稿」→「新規追加」で、本文をペースト。もし『EASEL』を使っていれば、ワンクリックで縦書きプレビューができます。
- イラストの場合: 「メディアを追加」から画像をアップロードして貼り付けます。
WordPressは最初は機能が多くて驚くかもしれませんが、「習うより慣れろ」で、触っているうちに必ず覚えます。
自分の城を少しずつリフォームしていく感覚を楽しんでください。
ワードプレス設定をする時のオススメ参考サイト
ワードプレス設定は、初心者には難しいと言われることもありますが、手順通りやればスムーズに操作ができるようになります。
ワードプレス設定の手順は以下のサイトが分かりやすくてオススメです。
>【初心者向け】ブログの始め方完全ガイド!立ち上げから収入を得る方法まで
一次創作を個人サイトで発信する人が増えている5つの理由
SNSが当たり前になった今でも、一次創作を「個人サイト」で発信する人が少しずつ増えています。
その背景には、作品づくりへの向き合い方や発信のあり方を見つめ直す流れがあります。
ここでは、なぜ多くのクリエイターが再び個人サイトに魅力を感じているのか、その理由をひとつずつ見ていきましょう。
理由①:SNS疲れから距離を置きたいクリエイターが増えているから
SNSでは常に通知や他者の反応が流れ続け、気づけば創作よりも評価に心を奪われてしまうことがあります。
「いいね」の数やフォロワー数に一喜一憂し、純粋に描くこと・書くことを楽しめなくなったと感じる人も少なくありません。
そんな中、自分のペースで静かに発表できる個人サイトは「心の避難所」として見直されています。
他人の時間軸ではなく、自分のリズムで創作できることで、初心に帰ったように創作の喜びを思い出す人が増えているのです。
理由②:自分のペースで作品を発表できる環境を求める人が多いから
SNSでは常に更新を求められる空気があり、作品づくりよりも「投稿頻度」にプレッシャーを感じることがあります。
しかし、個人サイトでは自分の都合に合わせて更新できるため、焦らずにじっくり作品を完成させることができます。
自分のペースを守ることで、より深くテーマを掘り下げたり、試行錯誤を楽しめるのも魅力です。
「締め切りではなく、自分の感性を軸に動ける場所」──それが、一次創作を継続しやすい理由のひとつと言えるでしょう。
理由③:サイト運営のハードルが下がり、誰でも始めやすくなったから
昔はHTMLやCSSなどのホームページを作る知識がなければ個人サイトを作るのは難しいものでした。
しかし今では、テンプレートや無料サービスが充実し、初心者でも簡単に自分のサイトを立ち上げることができます。
手軽に始められる環境が整ったことで、「いつか自分のサイトを持ちたい」と思っていた人が実際に行動に移しやすくなりました。
技術的なハードルが下がったことで、創作を発信する場所としての“個人サイト文化”が再び活気づいているのです。
理由④:他人の評価よりも「創作の楽しさ」を重視する流れが広がっているから
SNSではどうしても他人の目を意識しがちで、「バズる作品」を狙ってしまうこともあります。
しかし最近は、評価を気にせず「自分の好きなものを描く」ことを大切にするクリエイターが増えています。
個人サイトならアクセス数や反応に左右されることなく、自分の世界を丁寧に育てていくことができます。
創作の本来の目的、「好きなものを形にする楽しさ」を取り戻すきっかけとして、個人サイトが支持されているのです。
理由⑤:自分だけの世界観を表現できる場として注目されているから
SNSではテンプレート的なデザインに制限されがちですが、個人サイトは自由そのものです。
背景色、フォント、レイアウト、BGMなど、細部まで自分の世界観を反映させることができます。
まるで「自分のギャラリー」や「創作の家」を作るような感覚で運営できるのが魅力です。
世界観そのものを表現できる場として、個人サイトは今、多くの一次創作クリエイターに選ばれています。
pixivやSNSとの違い|個人サイトならではの魅力5つ
pixivやSNSは、多くの人に作品を見てもらえる便利な場所です。
しかし、その一方で「もっと自由に創作を見せたい」「自分の世界を自分の手で作りたい」と考える人が増えています。
ここでは、個人サイトだからこそ感じられる創作の魅力や自由さを具体的に見ていきましょう。
魅力①:広告やアルゴリズムに左右されない自由な発信ができる
SNSでは、投稿がフォロワーのタイムラインにどのように表示されるかがアルゴリズムによって決まります。
また、広告やトレンドに埋もれてしまい、自分の作品を見てもらう機会が減ることも…。
一方、個人サイトではそうした制約が一切ありません。
自分のペースで、好きなタイミングで、好きな内容を自由に発信できます。
誰かの基準に合わせる必要がなく、純粋に「創作を楽しむ」ことに集中できるのです。
魅力②:作品の見せ方やデザインを完全に自分で決められる
pixivやSNSでは、投稿形式やデザインがプラットフォームに依存してしまいます。
いっぽうで、個人サイトでは、作品のレイアウト・色使い・背景・フォントなど、すべて自分の感性でコントロール可能です。
たとえば、淡い色合いでやわらかい雰囲気を出したり、モノクロで世界観を統一したりと、演出の幅は無限大。
作品そのものだけでなく、「見せ方」も含めて表現できるのが、個人サイト最大の魅力です。
魅力③:コメントや評価機能に縛られず、穏やかな創作ができる
SNSでは、コメント欄やいいね数が気になってしまいがちです。
一方で、個人サイトにはそうした機能をあえて設けず、「見る人が静かに楽しむ空間」にできるのが特徴です。
評価を気にせずに制作できるため、心のプレッシャーが軽くなり、創作を純粋に楽しむことができます。
他人の反応よりも「自分が満足できるか」を基準にできる、それが穏やかに続けられる創作環境の鍵です。
魅力④:テーマ別・作品別に整理して展示できる楽しさがある
SNSでは、投稿が時系列で流れてしまい、過去の作品が見づらくなることがあります。
その点、個人サイトでは作品をシリーズごとやテーマ別に整理して展示できます。
ギャラリーを分けて、世界観ごとに作品を並べたり、制作年やジャンル別に整理したりするのも自由です。
自分の作品の歩みを「アーカイブ」として残せるのも、個人サイトならではの醍醐味です。
魅力⑤:「自分だけのギャラリー」を作る達成感が味わえる
個人サイトは、いわば自分の作品を展示する“ギャラリー”です。
トップページのデザインや展示方法を工夫すれば、訪れる人があなたの世界に浸るような体験を提供できます。
また、少しずつページを増やしていく過程にも大きな達成感があります。
自分の手で作り上げたサイトが、作品とともに成長していく感覚こそ、個人サイト運営の最大の喜びです。
ファンに個人サイトを見つけてもらうための5つの活用術
せっかく素敵な一次創作サイトを作っても、誰にも見てもらえなければもったいないですよね。
個人サイトはSNSのように拡散力が強くない分、「見つけてもらう工夫」が大切です。
ここでは、検索エンジン(SEO)対策やリンク・SNS活用のコツを紹介し、ファンとのつながりを広げる方法を見ていきましょう。
活用術①:作品タイトルやページ名に検索されやすい言葉を入れること
Googleなどの検索エンジンからアクセスを増やすには、作品タイトルやページ名に「検索されやすい言葉」を含めることが重要です。
たとえば「オリジナル小説」だけでなく、「ファンタジー小説」「異世界」「恋愛」など、作品のジャンルを具体的に入れると検索にヒットしやすくなります。
ただし、無理にキーワードを詰め込みすぎると不自然になります。
あくまで作品の内容に沿った自然な言葉を選びましょう。
読者が「この作品、気になる」と思うようなタイトルづけを意識するのがポイントです。
活用術②:サイトマップや内部リンクを整えて回遊性を高めること
訪問者がサイト内をスムーズに見て回れるように、「サイトマップ」や「内部リンク」を整えることも大切です。
たとえば、作品一覧ページから個別ページへ、また個別ページから別シリーズへリンクをつなぐことで、閲覧時間が自然と伸びます。
また、トップページやフッターに「ギャラリー」「プロフィール」「更新履歴」などのリンクをまとめておくと便利です。
見やすく整理された構造は、訪問者だけでなく検索エンジンにも評価されやすくなります。
活用術③:他の創作サイトとの相互リンクで認知を広げること
一次創作サイトは、他のクリエイターと「相互リンク」することで新しい訪問者に出会えるチャンスが増えます。
リンク集を設けて、お互いのサイトを紹介し合うのは昔ながらの文化ですが、今も効果的な方法です。
同じジャンルや世界観を持つ作家同士でつながることで、読者の興味が広がり、作品の認知度も上がります。
「交流」と「発見」を兼ねた、温かいつながりを築けるのが個人サイトの魅力です。
活用術④:SNSを「告知の場」としてうまく使い分けること
SNSを完全にやめるのではなく、「作品更新の告知専用」として使うのもおすすめです。
たとえば、X(旧Twitter)やインスタグラムなどで「新作を公開しました」とリンクを貼るだけでも、訪問者を自然に誘導できます。
SNSの反応に心を左右されず、情報発信のツールとして割り切ることで、創作に集中しながら広報も両立できます。
“本拠地はサイト、告知はSNS”というスタイルが、今の時代に合ったバランスの取り方です。
活用術⑤:ファンがブックマークしやすい導線を作ること
気に入ってくれた読者がまた訪れやすいように、ブックマークしやすい工夫をしましょう。
たとえば、トップページや各作品ページに「Home」ボタンやロゴリンクを設置しておくと、迷わず戻ることができます。
また、更新履歴や「最新作はこちら」へのリンクを目立つ場所に配置しておくのもおすすめです。
訪問者がストレスなく回遊できる構成にすることで、リピーターを増やしやすくなります。
個人サイト運営で長く創作を続けるための5つの心構え
個人サイトで創作活動を長く続けるためには、作品の技術や更新頻度だけでなく「心の持ち方」もとても大切です。
モチベーションは波があり、続けていくほどに悩みや迷いも増えていきます。
そんなとき、自分のペースを見失わずに創作を楽しみ続けるための考え方を持っておくことが、長期的な活動の支えになります。
ここでは、創作を無理なく続けるための5つの心構えを紹介します。
心構え①:「更新しなきゃ」と焦らずマイペースを大切にすること
創作活動を続けていると、「もっと更新しなきゃ」と焦る気持ちが出てくるものです。
しかし、無理をして更新を続けると、次第に疲れや義務感が募り、創作そのものが苦しく感じてしまいます。
大切なのは、自分のペースを保つことです。
更新頻度が多少ゆっくりでも、自分が納得のいく形で作品を仕上げるほうが、結果的に長続きします。
日常の中でふと湧いたアイデアを大事にし、心の余裕をもって創作に向き合うことが、継続の秘訣です。
心構え②:自分の創作を好きでい続ける気持ちを忘れないこと
創作を続けていく中で、自分の作品に自信をなくしたり、他人の作品と比べて落ち込んだりすることもあります。
そんなときこそ、「自分はなぜこの作品を作りたいと思ったのか」を思い出すことが大切です。
自分の創作を愛し、楽しむ気持ちを保つことで、作品づくりの原動力が生まれます。
人に評価されることよりも、まず自分が「これが好き」と思える作品を作ることが、長く続けるためのエネルギーになります。
心構え③:アクセス数や反応に一喜一憂しすぎないこと
個人サイトではアクセス解析やSNSの反応が気になるものです。
しかし、それらに過度に左右されると、創作の本質を見失ってしまいます。
作品の価値は数字では測れません。
見てくれる人が少なくても、誰か一人の心に残る作品を作ることに意味があります。
反応を励みにしつつも、自分の表現を信じてコツコツと続けていく姿勢が、創作者としての強さを育てます。
心構え④:時々デザインをリニューアルして気分転換すること
同じデザインのサイトを長く使っていると、運営者自身が少し飽きてしまうこともあります。
そんなときは、思い切ってデザインをリニューアルしてみましょう。
配色を変えたり、レイアウトを見直したりするだけで、サイト全体が新鮮に感じられます。
見た目を整える作業は、創作意欲のリフレッシュにもつながります。
まるで部屋の模様替えをするように、サイトにも新しい風を取り入れてみてください。
心構え⑤:創作仲間と交流し、モチベーションを保つこと
一人で創作を続けていると、孤独を感じる瞬間があるかもしれません。
そんなときは、同じように創作をしている仲間と交流することで、気持ちが軽くなります。
SNSや創作イベント、掲示板などを通して、感想を伝え合ったり、制作の悩みを共有したりするだけでも励みになります。
仲間の存在は刺激にもなり、創作を続ける大きな支えとなります。
互いの活動を応援し合える関係を築くことで、モチベーションを保ちやすくなります。





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